2007年08月23日
ニコンとフェラーリ
フォーミュラー1の世界には昔から伝わる格言があると言う。
『忘れた頃のフェラーリは速い』
……だそうだ。
今日、本当に久しぶりに2chの中の空気がガラリと変わる瞬間を目撃した。
かつて同じような事はジャンルを越え、製品の壁を越え、そして、板を越えて何度も有った。
ニコンが世に繰り出した新製品群は、一部から偏執的とも真性キチガイとも呼ばれていたキャノネッツと呼ばれるニコン攻撃集団の後頭部を巨大な鈍器で殴り潰すほどのインパクトがあったようだ。
数日前、いつも読んでいる広田カメラマンのブログに、気になる一文を見つけていました。
http://canon.tetsudoshashin.com/?eid=633633
カメラはD80です。
そういえばニコンで新車が・・・
いや、キヤノンでも新車が・・・
期待が高まる秋になりそうです。
だそうです。
その数日後、今度は別のエントリーでかなり際どいところまで情報を漏らしていました。
http://canon.tetsudoshashin.com/?eid=623075
デジタルカメラの進歩速度はリニアモーターカー並ですが、
そのスピードをしっかりキャッチするぞという気迫を2回のトークショーで感じました。
皆さんの質問やまなざしを見てそう思いました。
これからは各カメラメーカー自身、デジタル一眼レフを充実させていくことでしょう。
そうしないと生き残ってはいけないと思うのです。
おそらく2年後には、ほぼすべてのアマチュアが電化(デジタル化)していることでしょう。
最後に残ったフィルム派を満足させる性能と魅力を備えているということです。
ニコンは、なにかをやりそうです。
今後も私は日本のデジタル一眼レフが順調に上昇していく姿を見守り、
鉄道に向いている機種があれば、今回のD80のように皆さんに推薦できればと考えています。
だそうです。
この時点で勘の鋭い一部の者は何かを嗅ぎ分けたはずです。
そして、今週月曜日の20日。
何かに慌てるようにキヤノンは新製品の発表を行いました。
ライカ判フルサイズ機の頂点であったEOS-1Ds MarkIIの後継となるMarkIII です。そして、今年2月には一旦完成していたEOS30Dの後継となる40D。あわせていくつかの新製品レンズとコンパクトを投入してきました。
なぜ2月の段階で一旦完成していた40Dを一旦引っ込めてまで再設計したのか。
それは各方面からニコンにたいするあてつけだとか、さもなくば、とどめを入れるべく待機中だとか。
しかもEOS-1D MarkIIIが先に登場し、Dsを後から投入する戦略だったキヤノンが、なぜニコンより先に発表したのか。
外野からその内情を窺い知る事はかないません。
でも、今日になって恐るべき新製品が2機種、ニコンから世に放たれました。
技術の無いニコンには不可能と嘲笑されていたライカ版フルサイズのイメージセンサーを内製して搭載してきたD3がついにそのベールを脱いだわけです。
今現状考えられる装備を全て積んでの登場です。そして、フルサイズでありながら12メガ程度の画素数で抑えたのは英断と言えるでしょう。
しかし、D3の影にやや隠れがちですが、本当に恐るべきはD300です。
視野率100%のファインダー、ゴミ取り機能、そして、古くからのニコンユーザーであれば懐かしい!と思わず膝を叩くような、専用の外装バッテリーによる毎秒撮影可能枚数の向上などなど。
実際問題、撮影の現場でフルサイズが必要になる場面はあまり感じられませんし、それに、12メガだとややオーバースペックな部分もあります。できるものなら10メガで秒10コマでも良かったかもしれません。
この2機種でニコンはついにキヤノンの後塵を拝する立場から、やや遅れ気味ながらも並んで走るところまで来てる気がします。
でもね。
ここで気になるのはキヤノンで言うところの1Dsと同レベルが無いんですよね。
D3Xの登場を期待したいところですが、良く見るとD3単体でXとHの機能を合わせ持ってる気がします。
かつてD2Xにクロップが搭載されたとき、次はフルとDXだねと笑った夢が実現した以上、高速機と高解像機を分ける必要性は薄くなったはずです。
では、高画素・高解像度の機種はどうなるんでしょうか・・・・
忘れた頃のフェラーリは速い。
忘れた頃のニコンは凄い。
そのニコンで半ば忘れられてる機種がありますよね。
アレですよ、アレ。
奇数の数字を冠するニコンの機種は毎回相当凄い。
その伝統が生きているなら。そして。8年サイクル説が生きているなら・・・・
もう少しだけ、正座して待っていても良さそうな気がします。
だって、未だD100を使う身としては、D300で十分ですしね(笑)
投稿者 風来坊 : 20:13 | コメント (7) | トラックバック
2006年08月24日
キヤノン KISS-D-X 発表!
こればかりは…、企業規模の違いって奴だけで片づけられない問題が遂に出てきました。
キヤノン、センサーのゴミ対策を施したエントリー向けデジタル一眼「EOS Kiss Digital X」を発表です…
泥船とか揶揄されていたニコンの凋落もこれでとどめになるかも知れません。
遂に…なんですよ、現時点で考え得る限り最高の選択を施すならKDXしかなくなりました。
思えばニコンF2vsキヤノンF-1の時代からニコンとキヤノンはライバル企業と目されてきました、両者の上層人が相手をライバル視していたかどうかは解りません。
ただ、はたから見ていて長期的な展望に立った企業としてのロードマップで製品作りをしているのはどっちの企業かを考えるとき、次の10年の…いや10年後の世界でどっちの企業がそこに立っているかを予測することは容易いと思います。
EOS-1用に作られたセンサーユニットを発端とするキヤノン独自のCMOS技術はここに来るまでに様々なハードルを乗り越えてきました、自社センサーユニットを使える強みのウチで最大の利点はまさにそこなんだと思います。
良い所も悪い所も全部知り尽くしているが故に、ソフト側で自在に、そして性格に補正していける利点、それもまたDIGIC-IIの強みなんでしょうね。私個人としてはあの態とらしい如何にも補正してます…という発色が大嫌いなのですけど、それはそれ、賛否両論在ってしかるべきですし、あれが好きな人にはたまらないでしょうね。
フジのベルビア的発色が好きならDIGIC-IIの嘘臭い色も総天然色でしょうし…
そして今回最大のインパクトとなったのはゴミ取り機能を遂に実装したことですな。
なんだかんだ言ってデジタル一眼最大のアキレス腱だった部分でしょうから、これが解消される事へ一歩近付いた事は実に喜ばしいことです…
思えばニコンF3AFはレンズ内モーターでした、しかし、トップの鶴の一声でボディモーターになったそうです、レンズにモーターを積むという発想は良いがコストが掛かるしレンズが高くなるから…と言う理由だと聞いています。そのヒトにコストダウンを計るという発想はなかったようです。
レンズマウント問題もAFモーター問題も、とにかくリスクを避けて手堅い製品作りの弊害なんでしょうね。
以前どこだったかで聞いたのですが、新しいデバイスを開発し実装すると、それに伴う様々な部分で基礎研究をせねばならずコストが掛かる、だから出来る限り技術の流用で済ませるのが良い経営なんだそうです。
いつぞや、ニコンの中で開発を手がけているヒトが漏らした一言を今でも覚えています『D1が最後のチャンスだった…』という奴です、あの時点で大きく舵を切ることも可能だっただけに…
D80は発売前夜にして一世代前の機種になってしまいました。
α-100もKISS-DXもゴミ除去を実装しています、カメラメーカーを猛追する家電メーカーも実装してくるでしょう、製品開発と投入がカメラメーカーとは次元の違う家電メーカーの破壊力にニコンが耐えられるんでしょうか…
例えどんな事を言われても10年20年先を見据えて投資と開発を行っていける経営陣は、ニコンには居ないのかなぁ…と。
普及クラスでゴミ取りがついたと言うことは、次はプロ用機を中心とするより信頼性の必要なビジネスモデルになるはずです。
間に合うのかなぁ…